日本IBMは4月13日、データウェアハウス(DWH)専用アプライアンス製品「IBM Smart Analytics System 5600/5600S」と「Smart Analytics System 9600」を発表した。5600/5600Sは同日より出荷開始となる。価格は、Smart Analytics System 5600が容量12テラバイトの場合で7710万円から。
IBMは2009年9月にUNIXベースのDWHアプライアンス「IBM Smart Analytics Systems 7600」をリリース。今回発表された5600シリーズはIAサーバ「IBM System X」ベースのシステムで、7600シリーズの下に位置する入門モデル。今後リリースされる予定の9600シリーズは、同社のメインフレーム「IBM System Z」がベースとなっており、高セキュリティやゼロダウンタイムなどを目指す最上位モデルとなる。
日本IBM ソフトウェア事業 インフォメーション?マネジメント & BA事業部 理事 事業部長 下垣典弘氏は、「2009年9月にSmart Analytics Systemsの提供を開始したが、規模的に大企業が中心になっていた。今回、エントリモデルとハイエンドモデルを用意したことで、全方位の業界とあらゆる企業規模にSmart Analytics Systemsを提供できる準備ができた」と説明した。
Smart Analytics Systemシリーズはデータウェアハウス専用のアプライアンス製品で、データウェアハウス構築に必要なミドルウェアやサーバ、ストレージをすべて含み導入期間が短いのが特徴。ハードウェアは同社の「IBM PowerSystems」「IBM System X」「IBM System Z」を採用し、ソフトウェアには「InfoSphere Warehouse」「Cognos」「Tivoli」などを組み合わせて搭載する。
5600シリーズは、IAサーバ「IBM System X」をベースに構築されており、Tivoli System Automation機能を統合したことで運用管理も改善した。また、オプションのストレージとして640ギガバイトのSSDを搭載した「Smart Analytics System 5600S」を用意。5600SはSSDを採用したことで、サーバとストレージ間のデータ転送帯域が5600と比較して約2倍になるという。
また、IBMではよりDWHを導入しやすくするため、顧客の収益性、年齢、購入アイテムといった顧客情報の基本となるデータモデルをあらかじめ設定しているソフトウェア「IBM InfoSphere Warehouse Pack for Customer Insight」(IWPCI)の提供を開始する。IWPCIは、顧客分析に必要なデータフェアハウス設計を構成?最適化して提供するもので、具体的には「データマートのディメンション定義を含む物理データモデル」「Cognosのサンプルレポート」「InfoSphere Information Serverで直接利用できるメタデータ」などを提供する。
下垣氏は、「BIで最も重要なことは、“商売に効果を出すこと”だ。現状、多くの企業ではBIツールを使いこなしているのは一部の分析担当者だけであることが多い。従って、この最も基本となる“商売に効果を出すこと”を実現できているBIは少ない。当社はその点を改善すべく、500社以上のユーザーへの導入経験、ノウハウを反映したデータモデルやテンプレートを用意した。販売戦略では、ビジネス分析やビジネス最適化を支援する組織『Business Analytics and Optimization』と連携し、営業体制を強化した。また、2010年度中にパートナーセッションなどを順次開催し、パートナー制度も7月以降展開していく」と語り、今後の方針を示した。
引用元:ロハン(新生R.O.H.A.N) 専門サイト
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